M様
こんばんは。
また雨で仕事になりません。
さて,本題です。
> ラスター刷毛って、雨戸を軽く掃除して養生とかに使いますよね?
はい。
> それ以外にも、マスキングをシューと撫でたりして使いますか?
> 素手で、養生していて。。。なにげに痛い
> (リシンだし、手が結構血だらけです(>_<") イター
> そこで、片方刷毛でテープをシューーと撫でるとなにげに廻り縁とか楽だなと
> (ここ女房に、ちょと自慢しながら見せたけど...ハズレすか?
近いです。
私はすり減った小さいハケで撫でます。
爪が一番良いのですが,壁がガサガサの場合,爪がすり減っちゃうんですよね。
養生での注意点は,雨と風に対する考慮のほか,貼り際が浮いていないことが重要です。
特に90度の部分(←270度の部分ではなく)は浮きやすいので,
ラスターでよくホコリをはらって,貼るときに皮スキで角を押えてください。
それと,塗り終わったら剥がすわけですから,テープの末端にちょっと折り返しを付けておくと
剥がしやすいです。
それから,段取り的には,養生を全部完了させてからシーラー,
シーラーを全部完了させてからフィラー、、、
というように1工程ずつ東西南北4面を一気にすすめる御予定でしょうか?
あるいは,足場をかける範囲ずつ塗りを完了させていくのでしょうか?
あまりにも養生したままの時間が長いとテープの糊残りが懸念されますので,御注意を。
(陽当たりの良い面は特に)
> ビス等外せる物は、外して行こうと
ビスではなく釘で止めてあって品物を傷めずに外すことができない場合はそのまま塗ります。
また,きちんと取り付けてあって,壁と一緒に塗ってもヘンじゃない(と自分が思える)場合は
外さないで塗ります。
このへんをどこまでやるかは,外壁塗装の耐久性にはほぼ関係ないので,
職業として行う場合,コストも絡みますので判断が難しいです。
このページ↓読みましたか?
http://www.sone-tosouten.com/04st/story_20.htm
> 電話線・アース・供給電源(サドル止め)
> エアコンのカバーどうしようか?まだ、考え中
こういうの,塗り替える立場からすると,ほんとに邪魔ですよね,見た目も鬱陶しいし。
ごく稀ですが,外壁にはそういう配線や配管が一切無いお家があって,なんでかと思ったら,
新築の時に地面から入れて壁の内側に仕込んであるのでした。
電気メーターは土台が木製で腐ってて交換する場合以外は外さないことが多いです。
エアコンの配管カバーは,養生して済ませる場合と,外して外壁塗ってから復旧する場合と,
結構手間が違ってきますから,最近は,見積りの時に施主さんに聞きます。
外す場合でも,一番最初の(一番上の)部品は残します。
これ外すと穴空いてるので。
なお,Mさんのお家でもそうなっているようですが,
壁との隙間にシリコンのコーキングしてあることが...。
給湯器やエアコンの室外機を養生するときは空気の流通を妨げないように注意してください。
特に,給湯器はヘンな養生をすると危険です。
御自宅を自分でやるわけですから,塗るときだけ覆いをかけ,覆いを掛けているときには
使用禁止にした方がよいかもしれません。
また,ついでに書いておくと,電気・電話関係は,雨水が内側に溜まるような養生の仕方は厳禁です。
> 以上、暗くなるまで10時間(昨日と合わせて20時間)ほど、休みなくやっても終わりません。
猪突猛進状態?だと疲労・注意力の低下で,事故りやすいと思いますので,
10時と3時には少し休憩しましょう。
一歩下がって進行状況を眺め,完成をイメージしながら細かい段取りを思索する余裕も必要です。
> ボイラーの切り替え用の穴です。
> 撤去しました。
> 貫通してます・浴室は操作盤残してますので、浴室はあとからで
> ◎この穴を、変成シリコンとこの前のモルタル補修なら、どっちの選択を?
モルタル補修がよいです。
モルタルが内側に落ちていってしまう場合は,2〜3回に分けて穴を小さくしていく感じで
塗り付けてください。
モルタルをそれっぽくなすりつけて,目立たないように試みてください。
以下実例です。
施工前(不要な玄関呼び鈴ボタン)↓
ボタン撤去後↓
モルタル補修後↓
塗り替え後↓
塩ビパイプ?は抜けませんか?
パイプを残した場合,後日,浴室側の操作盤を撤去して直しを行うとき,
パイプに衝撃を加えると,外壁を補修したモルタルが欠けるかもしれません。
なので,もし,引っ張って抜けるのなら抜いて,穴の直径よりちょっと巾が狭く,
穴の直径+5センチほどの長さの板切れを用意,板の中央に長めのビスを入れて
(カマボコに楊子を突き刺した感じ)穴から差し込み,
その長めのビスを穴の中央から手前に引っ張りつつ,
穴の左右の外壁を貫通させて板切れをビス止め,
長めのネジを抜くと内側からフタが出来ますので,
ここをモルタルで埋めるという方法もあります。(って,わかりにくいですね)
穴を狭めていく詰め方で大丈夫そうならそれでいいでしょう。
それから,購入済のセメント系補修材を使う前に,試しに少量練ってみて放置し,
翌日,爪で引っ掻いてみてください。
「速乾モルタル」とか「インスタントモルタル」というような名称で売られているものの中には
爪で引っ掻いただけでポロポロ削れてしまうようなスゴク虚弱な固まり方をするものがあるので。
(←頼りなくて不安)
その場合,先日書いた接着剤「NSハイフレックス」か「ハイモルエマルジョン」を混入すると,
がっちり固まるはずです。(大型のホームセンターならどちらかか類似品が置いてあると思います)
それと,モルタル補修を行う前に,補修部分を濡らしてください。
(樹脂モルタルの場合には,希釈した接着剤を塗ります)
> 下地って、言うやつですか?
> 擦れて、下が見えてますけど、
> ◎このぐらいなら、シーラータップリ塗布で問題ないですか?
問題ないです。
で,復習ですが,
『下地』(この場合,正確には「素地」)はモルタルです。
セメントスタッコは“色付きのモルタル”です。
つまり,どちらもモルタルです。
だから微弾性下塗材の前に,シーラーを塗るわけです。
> この、シリコンなんですけど・・・
> V字カットは、無理です ← そんな技術ないですから><ll
Vカット自体は道具さえあれば難しくないです。(ただ,安い刃でも5千円以上します)
難しいのは,その痕跡を目立たなくすることで,模様がスタッコの場合,それはほぼ不可能でしょう。
> 5択なら、
> ◎そのまま、気にせず塗る
> ◎カッター等で削って、シーラー・フィラータップリで調整 (出来るかなと、思っている
> ◎カッター等深めに削って、この前のモルタル補修剤
> ◎やはり、削ってから変成シリコン
> ◎カッターぐらいの、削りぐらいではコーキン撥水残ってるから
> (そういうことも、あるかな?と)無駄です。
> この中ならどれを、選びますか?
模様の頂上部よりも出っ張っている?シリコンを削って,そのまま塗るしかないでしょう。
微量でもシリコンコーキングが残っている場合,低粘度のシーラーはハジクでしょうが,
高粘度のフィラーは“とりあえず乗っかる”と思います。
最後に,次の週末は塗りの工程に入るかもしれませんので,先に書いておきます。
(実は使ったことがないので他社同等品からの推測ですが)「エコカチオンシーラー」は,
ローラーに含ませて持ち上げただけで,だーっと流れ落ちるくらい低粘度の液体です。
なので,壁に持っていく前にローラーネットで軽く転がして,含み具合を調整し,
壁で回転させるときは,下から上に,始めは軽〜く,徐々に力を入れるようにしてください。
ローラーを強く押し付け過ぎると毛が寝てしまいますので,ほどほどに。
この力加減&適度なスピードがわかれば,上から下に回転させていってもだらだら落ちません。
(力まかせにグイグイ転がす職人はすぐにローラーがぺっちゃんこになる上,だらだらに汚し,
しかも,気にしません)
また,ローラーに含ませた塗料がカラカラに無くなるまで回転させ続けるのではなく,
“ちゃんと塗れてる感じ”がしなくなったら,またローラーに塗料を含ませてください。
それから,この類いのシーラーは他の塗料と混ざると,牛乳にレモン果汁を混ぜたように
「ゲル化」するので,注意してください。
ハケを洗った水が混じってもゲル化しますから,同じハケでフィラーや上塗塗料も塗る場合は
水を変えながら20回以上洗ってください。
ローラーはキレイに洗うのはタイヘンなので,各工程で分けた方が良いです。
(使い終わったらハンドルから外して塗料の中に入れて,密閉)
フィラーの塗り方はまた次回(でいいでしょうか?)
それではまた。
[021]2005.10.17(月)20:59
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