M様
正直に申し上げます。
この人誤字脱字すごく多いなー,出す前にぜんぜん推敲してないみたいだし,
初メールに『orz』とか『ノシ』とか,いわゆる「2ちゃんねらー」なのかな?
それにいったい,歳いくつなんだろう?そして何者?
後で送るって書いといてアンケート来ないし,よくある挫折派の軽い気まぐれだよな,
梨の礫確実。
等々と思いつつ(極めて失礼)返信したのですが,2回目のメールをいただき,
特に足場購入(!)との話を読んで,
ペンキ男 キター
と思いました。
そう考えると,
> ◎のところだけ、呼んでくれれば嬉しいです。
と書いてあるのも,意図的な当て字なのかもしれないと思うのでした。
今までとは明らかにノリが違う「5人目」として,ぜひぜひ完工まで頑張っていただきたいです。
ということで,以下,コメントを。
> やはりセメントリシンだそうです。
> 丁度、切り替えの時ぐらいで、我が家はセメントリシンで施工したとのこと
> これって、あまり外壁に良くないのですかね?
リシンの吹付はペンキ屋の仕事というよりもガン屋とよばれる吹付塗装専門の業者や,
左官屋の仕事です。
なので,私は新築工事ではリシンの吹付をした経験がありません。
増築で既存に合わせてくれという注文での経験はありますが,思い返してみると,
18年位前でもすでに「アクリルリシン」を使ってました。
よって,9年前にまだ「セメントリシン」があったのかなー?,と思いますが,
まあ,あったとしましょう。
2昔くらい前?だったらそれが普通だったので,別に悪くはないです。
防水性はありませんが,通気性は抜群です。(要するに「石粒入りモルタル」ですから)
既存が「セメントリシン」の塗り替えでコワイのは素地であるモルタル面との密着不良です。
というのも,リシンを吹き付ける前に「シーラー」を塗らない業者が多いので,触っただけで
ざらざら落ちるくらい風化してくると素地のモルタルから剥がれちゃう場合もあるんですよね。
> 外壁は、ブラシでゴシゴシ(山側は、洗車用ジェト
で剥がれ落ちなければ大丈夫だと思いますが,どうだったでしょうか?
それと,よく解らないのは,
> スタッコローラー仕上げ
です。
「リシン」と「スタッコ」は模様として別物なんです。
だから,「セメントスタッコ」というものは存在しても,「セメントリシン」かつ「スタッコ」
というものは無いです。
しかも,『ローラー仕上げ』となると,一体なんなんだかわけがわからないのであります。
既存がどういう状態かわからないと仕様の検討もできませんので,とりあえず,
写真を撮って送ってもらえませんか?
建物4面の全景,壁の接写,水をかけたときの様子がわかる写真など,
17インチモードいっぱいいっぱいくらいのサイズで10枚ほど。
接写は実寸がわかるように,1円玉か何かを張り付けて撮ってください。
では『◎』への回答に入ります。
> ◎セメントリシン(アクリル少量混入ぐらい)、外壁だと下塗塗料の、
> ベストチョイスは?
「ホルダーG2」(微弾性下塗材)は既存が有機塗膜(石油化学製品の膜)の「活膜」に限り
使用出来る下塗材です。
「セメントリシン」は無機ですから,直接「ホルダーG2」を塗るのはダメです。
本当に「セメントリシン」なら強溶剤系2液形エポキシのシーラーがベストなのですが,
もの凄く臭いので,お手軽なのは,関西ペイントだったら
水性1液形の「エコカチオンシーラー」です。
その後に上塗塗料2回でおしまい,でも構いませんが,「シーラー」は吸い込ませて効かせる
水のような下塗材なので,「ドリームコート」のような厚膜タイプの上塗ではない場合には,
「シーラー」の後に「ホルダーG2」をウールローラー塗りすることをおすすめします。
ヘアークラック(髪の毛程度のひび割れ)くらいならそれで埋まってしまいますから。
> ◎リシン壁だと、下塗り塗料が壁に吸われると思うのですが
> 経験から、どのように計算されますか?
> たとえばで・・サイディングは、塗付量の下限近くでも均等に塗れるとか、
> リシン壁は塗付量の真中以上で上限近くは使うとか
水性の「シーラー」を塗るという前提ならば,工場塗装済のサイディングの場合なら,
吸い込みが少ないので,最大でも標準塗付量程度,平米0.1〜0.15kgくらいでしょう。
「セメントリシン」だったらその2倍くらい見ておいた方がよいと思います。
下地の状況によって標準塗付量の半分で済むこともあれば,3倍以上ということもありますので,
とりあえず1缶購入して,何平米塗れたかを算出してみてください。
> ◎上の質問で、下塗りでもあまりベッタリ塗るのは良くないですか?
> 「外壁塗装の工程」の下塗りでも、素人レベルにはローラーがベットリですけど^^;
“適度”に“美しく”が基本原則です。
「シーラー」の場合は「これ以上は吸い込まない」というくらいたっぷり塗ってください。
1回塗って,乾いてからもう1回ちょっと塗ってみて,そこがまだ「濡れた色」に変わるようで
あれば,“効いてない”(吸い込みが止まってない)ということですから,全面にもう一度
塗ってください。
『ベッタリ』『ベットリ』というのは,微弾性下塗材=微弾性フィラー=「ホルダーG2」の
塗付状況を念頭に置いた形容だと思いますので,追記しておきますと,「ホルダーG2」には,
前回記したように,使用するローラーおよび希釈率によって2通りの塗り方があります。
どちらの仕上げが御希望ですか?
(パターンローラーでの塗付は慣れが必要ですし,かなりくたびれます)
それから,「ドリームコート」についても追記しておきます。
この塗料は「シーラー」の後に“パターンローラーで2回塗り”して仕上げるのが標準仕様です。
(←艶消仕上げ)
さらにトップコートを2回塗りしてもいいよ,ということになっていますが,その場合,
耐候性は向上しても,透湿性はかなり損なわれるのではないかと思います。
また,「ドリームコート」は比重が0.7と非常に軽い(水に浮く)ので,
1缶の荷姿がkg表示(重量)でなくL表示(容積)になっていて,1缶14L=9.8kgです。
カタログ通りだと所要量は平米1.7kgですから,125平米の場合,22缶必要です。
(1.7×125÷9.8≒22)
ちなみに,材料はどこから買って,いくらなのでしょうか?
> セメントリシンに、アクリルを混ぜて使うことが出来るので
> (正統かどうかは、疑問ですが
これは,顔料として混入したという事ですから外道や間違いではないと思います。
> 塗料に、その他の物を攪拌して使うことってありますか?(調色以外で
> ちょと冒険で、塗料に断熱性の物を入れて塗るとか出来るのかと・・・・?
> やっぱり異物が入ると、壁に密着しないものですかね?
> なにか、経験でもあればお教えください。
私の経験では防カビ・防藻の添加剤を加えたことがあるくらいです。
断熱性を付与するための添加物として,「中空ビーズ」,即ち,「ミクロなピンポン球」とでも
いうべき粉末が入っているという話は聞いた事がありますけれども,
単体での入手が可能かどうかは存じませんし,可能であるとしても既存の塗料に
想定外の添加物を勝手に加えても大丈夫なのかどうか不安があります。
(化学的に溶け込まなければ平気かも?)
調べてみてわかったら私にも教えてくださいね(笑)
> 足場も養生テープも買ったので、今更後戻りは ^^;
> 自分が、5人目の報告となりたいです。
とのこと,本気の人にはできる限りのアドバイスをさせていただきたいと思いますので,
逐次写真での詳細な御報告がいただけるととてもうれしいです。
このHP『DIY・屋根塗替』
http://www.geocities.jp/myt11n/
はご覧になったでしょうか?
すごい人です。
ここまでやっていただければ,多少寝不足になろうとも,アドバイス冥利に尽きるというものです。
それでは,失礼いたします。
追記:
たま〜に,シンプソン被った会社員が原付乗ってるのを見かけませんか?
あれって,若気の至りで買ったけど実物の馬鹿馬鹿しさ故に死蔵されていたものの“廃物利用”
“ゾンビ”ではないか,と思うのですよ,私は。
何でそう思うのかというと,ウチにも1ケ埋蔵されてるんです (^o^;)
[004]2005.10.08(土)03:15
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