［030］2005.10.26（水）02:02

　subject: 横舟，足場，サッシの下枠

Ｍ様

［029］昨夜アップいたしましたので，御確認ください。

> フィラー塗布関係有難う御座います。
> てか、こんなにオープンに技術おしえて貰っていいのかなと

ある程度経験を積んだ塗装職人なら誰でも知ってることなんです。
で，あとは実践と慣れです。

> 前言完全撤回で、メッチャキツイです。（泣）

キツイと感じたとき，ペースダウンしていいかげんにダラダラやるタイプと，
どうすれば精密に効率良く捗るかを考えながらハマっていくタイプがいると思うのですよ。
Ｍさんはハマるタイプですよね？（笑）
そのうち慣れますよ。（たぶん）

さて，写真拝見して気付いたことなど。

ここに「缶切り」ありますけど，（その右手前に塗料のカタログと区画分けの図面？も）

塗装職人が一斗缶を切るときには「皮スキ」を使うのです。
左足を缶に乗せて押さえ付け，皮スキを両手で持って缶に当てて体重をかけると，
（意外に思われるかもしれませんが）割とすいすい切れるのです。
このとき，“缶の外側に力を入れる感じ”で切っていくと，切り口がキレイです。
現場で相方にモデルになってもらいました↓

> 一途缶捻じ切りました。
> デカイけど、使い易いですね。
> 自分も横船派　＾＾；　（真似しんぼ

「おお，すばらしい」といいたいところですが，このままだとワイルド過ぎてアブナイです。

新規に作る場合は先に針金を通す穴を２つ開けます。（切ってからだとぐにぐに歪んで開けにくい）
黄色い線のところはフチぎりぎりに切断してください。
緑の線のところはちょっと長めに切って内側に１cmくらい折り返しを付けます。
平らなコンクリートの上に寝かせて，切断面全部をハンマーでばんばん叩きます。
そうすると，切り口が潰れて手を切りにくくなるわけです。
把手はハリガネを半分に折って穴に通してねじってから，
もう片方は２本まとめて外側から穴に通して，しっかり結わいてください。
それから，ネットの出っ張りは折り曲げて使います。

これ↓前にも載せましたけど，曽根塗装店謹製のやつです。

２間ずつ足場を組み換えながらだと かなり大変ですね。
足場は支えをとってないようですけど，大丈夫でしょうか？
それに，外壁最上部は「足場の上に置いた牛乳ケースの上に乗って作業している」？としたら，
非常に危険です。
ＤＩＹで事故っても労災おりませんから，思い切って業者に依頼して全面足場をかけてもらっては
いかがでしょう？（ものすごく能率上がりますよ）
そうでなくとも，せめて足場をもう１段買い足すとか，改善策を講じることを強くおすすめします。

> シーラーが少し残ったのですが、
> シーラーって、基礎にも塗っても良いですか？（艶出て綺麗だし、いいかなーと

シーラーはあくまでも下塗塗料ですから，クリア（透明塗料）の代用にはなりません。
どうしても塗りたい場合はそれに適した塗料があります。（使ったことはないですけど）

シーラーの喰い方はどうでしょうか？
Ｍさん式の計算（15kg×３缶÷130平米≒0.35kg／平米）では『残る』ということですか？

> サッシ廻りなんですけど
> このような、下廻り（幅が５ｍｍとか１ｃｍぐらいの）所ですが、
> やっぱりフィラーも上塗りも、塗るでしょうけど
> どんな感じで　←　やっぱりハケでコツコツですか？

こういうテープの貼り方を（即ち，塗り分けを）塗装職人は「面（ツラ）逃げ」と言います。

出巾が５mm位しかない場合は「面逃げ」でもやむを得ませんが，
１センチあるなら，テープ（ガムテープ）は
黄色のところ↓に貼りたいです。（ちょっと厚みの付く塗装仕様なのでそれより壁側は塗り潰します）

この場合の塗り方としては，バタバタ系職人は棒状ローラーの頭を焼かずに先端で塗ったり，
ローラーをバシバシぶつけて塗りますので，試してみてください。

塗り落としがなく，垂れ流れが出来なければそれでも良いのですが，
おそらく，溝に入り込んだ塗料は乾く前に流れ出てくると思います。
（この溝はウールローラーで塗るべく希釈した微弾性フィラーでは埋まらないでしょう）

なので，私は『ハケでコツコツ』が妥当ではないかと思います。
（ハケを小刻みに前後させながら塗ってみてください）

> フィラーがどのくらいのコミなのか

それは塗りはじめてからのお楽しみということで，

今夜はもう寝ますね　(=_=)／~~

［030］2005.10.26（水）02:02