外壁塗装 塗替え 神奈川 横浜曽根塗装店

塗替え Q&A外壁塗装・塗替え・建築塗装の質問と回答

●素材別・部位別の注意点とそのポイント


◆木造モルタルの外壁塗装(吹付塗装仕上,掻き落とし)

通常は,下地の木材の上に「ラス紙」とよばれる防水シートが張ってあり,その上から「タッカー」
とよばれる大きなホチキスのような釘で「ラス網」とよばれる金網を止めてモルタルを2〜3回コテで
撫で付け,その上に吹付塗装が施してあります。
下地は,スノコ状に打ち付けた板の場合,大判の合板を張ってある場合,表面がギザギザに防水加工
されている「ラスカット」といわれる板が使われていて「ラス網」が無い場合,の3通りがあります。

 木造モルタル外壁の断面図/1 木造モルタル外壁の断面図/2 木造モルタル外壁の断面図/3

一般に新築時の塗装は安価に済まされている事が多く,理想としては6〜7年,遅くとも10年程度
での塗り替えが望ましいです。

また,塗膜自体はまだ大丈夫でも,ヒビが入れば雨水はそこから浸透してゆきます。
ひび割れが髪の毛程度の細いものならば,あまり心配する必要はありませんし,防水シートがあるので
即雨漏りに直結するわけではありませんが,太めのひび割れが多数生じて亀の甲羅状につながると,
最悪の場合,モルタルが金網ごと下地から浮いてしまいます。
(私は手で押すと2センチ動く壁を見たことがあります)
そうなったら完全な手遅れで,塗替えでは済みませんので,たまには我が家の壁を眺めてください。

 モルタル外壁のひび割れ/築10年

木造モルタル外壁の塗替えについては,かなり長いですが,下記のページをご覧ください。
( クリックすると新しいウィンドウで開きます)

「外壁塗装の工程」木造モルタル・サイディング2階建住宅 屋根塗装工事・外壁塗装工事

「塗替えQ&A/Q.09/築5年で塗替えの必要があるか?」

「塗替えQ&A/Q.17/塗替える時のひび割れの処置は?」

「塗替えQ&A/Q.20/自分でトタン外壁&リシン外壁&トタン屋根を塗り替えたい」

上記の「外壁塗装の工程」の15ページ目ひび割れの多いモルタル外壁を塗替える場合の塗料として
「弾性塗料」についてやや詳しく書きましたが,そもそも,建物そのものや地盤を原因とするような
ひび割れに(厚くても2〜3ミリ程度の)塗膜で対処させるには限界があります。

(あまりにもひび割れが多い場合は塗替えよりも先に建物自体の診断を受けることをおすすめします)

モルタル外壁の住宅の塗り替えでは,実際には“弾力性に富む”とはいい難い「単層弾性塗料」が
今日なお主流の座にあり,『ひび割れに強い弾性ローラー仕上げ』と称してこの塗料を薄く塗る業者が
非常に多いので注意してください。

「アーバンテリア」,「アクアビルド」,「シリコンテックス」,「DANフレッシュR」,
「DANシリコンセラ」,「ニュートップレスクリーン」,「セラミクリーン」,「ビューレ」,
「セラビューレ」等々,「単層弾性塗料」をセオリー通りに施工すると,1平方メートルあたり
少なくとも1.2kg以上使います。(外壁面積が150平方メートルなら12缶以上です)

 「単層弾性塗料」は「シリコン」だと称するタイプでも安物の塗料ですが,カタログ通りに真面目に塗ると,
 大量に使うので,材料費が意外とかかるという,ヘンな塗料です。(←個人的な意見としては)
 私の知り合いのうち“考える”塗装屋は もはや誰も使ってません。

モルタル外壁の中には,吹き付け塗装仕上げではなく,「掻き落とし」(かきおとし)といわれる
左官仕上げの壁もあります。
最後の1層で石粒などを混ぜたモルタルをコテ塗りして,乾燥する前に華道の「剣山」のような道具で
適度に引っ掻いて表面を凹凸に仕上げるのだそうです。
掻き落としは塗替えの必要がないという人もいますが,汚れやコケと無縁ではあり得ませんし,
風化が進むと触っただけで表面がざらざらと落ちてくるようになります。

 掻き落とし左官仕上げの外壁/築27年

「角の部分」に平らなところがあるのが「掻き落とし」の特徴です。

 掻き落とし左官仕上げの外壁/築10年

塗装してしまうと「掻き落とし」本来の趣きが損なわれてしまうので,左官でやり直すのが理想だと
思いますが,そのような改修例は聞いたことがありません。
風化した「掻き落とし」は吸い込みが非常に激しく,一旦濡れるとなかなか(2日くらいは)乾かない
ので,塗装する下地としては条件が厳しいのですが,汚れを「風合」として許容できなくなった場合は
塗装するのが一般的な選択だと思います。


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