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M様 
あまりにもメールの間隔が遠いので,もしかしたら... 
と心配していましたが,メールが届いてホッとしました。 
  
> (屋根関係)の場合のみ、時間を気にして塗装してましたが... 
> 当然の如く、木部・鉄部分への塗装に関しては時間が許す限り塗ってました。 
説明不足ですみません。 
冬期の屋根塗装では,水性塗料に限らず,14時半位迄,厳守なのです。 
塗料の乾燥硬化過程で夜露・結露等,水分・湿気の影響を受け,ツヤが無くなったり 
白っぽく変色することを「白化」といい,職人は「カブる」といいます。 
(雨の日の屋内の塗装で生じることもあります) 
屋根の場合,曇りの日,雨の前日,風の強い日は白化しないこともありますが, 
お天気が良く,日が沈む頃から急激に気温が下がってくるような, 
典型的な冬の日はほぼ確実にダメです。 
場合によっては,14時半以前に塗り終えてもカブることがあります。 
下の写真は1階の屋根なんですが, 
足場が立っている列から向う側とこっち側でツヤが違うのがわかりますよね。 
14時に塗り終わったのにヤラレちゃった実例なのですよ (-_-;) 
  
で,塗り直した後の写真がこれ↓です。 
  
つまり,上空に庇が(この写真のお家の場合は2階の屋根の張り出しが)あって, 
真直ぐに雨が落ちてきたときに“直に雨が当たらないところ”は,14時半過ぎても平気なのです。 
だから,唐草は問題なく仕上っているでしょうし,木部も問題ないと思います。 
但し,「Q&A」の27番「外壁塗装に適した季節は?」のところに書いた通り, 
通常,気温5度以下,湿度85%以上の場合は,塗装はやめた方が良いです。 
乾かない,流れる,クレーターが生じる,ツヤが無くなる,シワができる,等 
ロクな結果にならない可能性が高いです。 
  
> セラMの上塗り中に雨が降りました(泣) 
> 水滴?雨だれみたいな痕跡が分りますか? 
> この場合は...どうしましょ?? orz 
> ◎多少、ケレン等してまた上塗り? 
> ◎雨に当たった塗膜は、剥がすようにケレンしたほうがいいでしょうか? 
120番のサンドペーパーで凹凸をこすり取って,もう一度上塗塗料を塗ってください。 
こうなるのがイヤなので,曽根塗装店は降水確率40%で休工します。 
屋根だったら30%でもヤメることが多いです。 
  
> 壁は、テープ剥がれますね(すげー苦労して付けたのにΣ( ̄□ ̄;;;)!!) 
凹凸面に貼るための,「粗面用テープ」という伸縮性のある紙を使ったマスキングテープが 
存在します。 
でも,そのテープをスタッコ面に貼ったからといって,天井廻縁をベタベタ刷毛塗りしたら 
やっぱり,外壁に廻縁のネタがニジんでしまうでしょう。 
だから,テープに頼らず,“直線を描く”ようにハケで廻縁を塗るしかないのです。 
なるべく真直ぐな線をいかに早く描けるか,「見切り」をキメるのは 
ハマりやすい仕事なので,ローラー塗りなんかよりも私は好きです。 
> ここは、上手く塗れた場所ですので ^^; 
5ミリくらいビビらせてて平気な業者もいますから, 
ハケ塗り初心者がこのくらいイケていれば上出来です (^^)v 
  
> とにかく、面倒くさいの一言 orz 
> ケレンも辛いけど、細かい作業は、なお辛いですね。 
> すでに、家の回りを何周ぐらい回ったかな??とか考えてますよ(爆) 
『面倒くさい』とか『辛い』とか思えば思うほどテンション下がっちゃいますよ。 
時間をかけ過ぎると採算割れして赤字になるプロとは違うわけですから, 
目的意識をしっかりもって,腰を据えて楽しんでほしいなあと思います。 
> 平方メートル数は、大して無いのですが(外壁とかと比べて)、 
> 手間は、外壁より大変ですね。 
塗装工事は“手間仕事”だということがイヤというほど御理解いただけたかと。 
でも,ハマれれば苦にならないハズなんですけど,ダメでしょうか? 
> 早く終わらせて、曽根さんとビールが飲みたいですね ^^; 
バーベQ楽しみにしてますので,くれぐれも怪我には気を付けて頑張ってください。 
終わってから「苦労したけどキレイにできたなあ」とシミジミ思えるように。 
[059]2006.01.19(木)23:42
 
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